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四字熟語盗人上戸

トロぬら四字熟語

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盗人上戸

(ぬすっとじょうご・ぬすびとじょうご)

 盗人は後にして、「上戸」。
 納得(私が)し得る説がない。
 中国の役人(官吏)職の名前説、平安時代(律令制)の戸籍と税金に関する法律用語説がある。だからなぜ酒飲みと関係があるか納得しがたい。
 前者の場合は、屋外勤務員を慮った(おもんぱかった)制度として、下番(シフト勤務明け)者が登番者に暖を取らせるために高カロリー食品を与えたことからと説明されている。これを酒類とみなすかどうか。
 後者は、「上戸」、「中戸」、「下戸」及び「大上戸」と言う言葉は存在したが、酒とは無関係である。現代の段階式所得税制にあたる等級名だ。
 私は、子供の頃、これの漢字を知らなかったため、納得していた。「漏斗(ろうと・じょうご)」とばかり思っていた。酒を口から漏斗で入れても大丈夫なほどの酒呑みだと勘違いしていたが、本当は正しいのではないかと今も密かに思っている。
 「盗人」の方。
 盗人は、本来的に嘘吐きである。上手に嘘を吐ける人は顔色(表情のことだが)を変えない。
 そこで、酒を飲んでも顔色が変わらない人を比喩で、「盗人」と言ったらしい。
 さらに、酒を盗み呑みしてもバレないことも「盗人」と言った。
 転じて、本来酒飲みは甘いものを好まないとされているのに、甘いものが好きな酒呑みを「盗人上戸」と呼ぶようになった。
 近代になって、このテイストは、善し悪しを別にして酒に限らず、他の事柄においても「両刀使い」のことを言うようになった。
 バイセクシャル。スイッチヒッター。スイッチボクサー。バイリンガルなど。

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